認知症予防のヒケツは腸内フローラを咲かせるように腸内細菌を育てること
腸内細菌の集まりである腸内フローラを改善することは、２０代、３０代、４０代から若年性認知症を予防につながります。
なぜなら腸は「腸脳相関」や「セカンド・ブレイン」といった言葉が示す通り、脳の健康と密接に関わっていると考えられるからです。
また認知症患者の方は便秘気味だとされているため、認知症の発症を予防していくためには、脳の健康だけではなく、腸の健康にも気をつかう必要があると思われます。
ではどのように腸の健康を維持していけば良いのかと言えば、具体的には腸内細菌のバランスを整えることで腸内の環境を良好に保つことです。
腸内細菌は一般的に善玉菌・悪玉菌・日和見菌に分類されますが、その理想的なバランスは「２：１：７」だとされています。
ちなみに腸内細菌はビタミンや酵素、GABAなどの産生にも関わり、脳や腸を含めたカラダの健康維持のために私たちの知らないところで毎日せっせと働いてくれています。
認知症予防・腸内細菌のバランスを整えるのに役立つ栄養成分・食品
ヨーグルトや漬け物など、乳酸菌の働きによって出来た発酵食を食べることは腸内環境を整えるのに有効ですが、乳酸菌やビフィズス菌は胃酸に負けずに生きたまま腸に届くと、３～７日間は、腸内で乳酸や酢酸を生み出して腸内を酸性に保つ働きをしてくれるため、有胞子性の乳酸菌が含まれたサプリメントなどを摂ることも腸内環境を良好に保つのに効果を発揮してくれます。
ちなみにヒト特有の有用菌であるビフィズス菌は、加齢と共に減少していくとされています。そのため、若年性認知症の予防を目的にしなくても、ビフィズス菌を増やすように日頃から心がけることは、健康維持のために有効です。
そのビフィズス菌を増やすのにはオリゴ糖が役立ちます。なぜならオリゴ糖はビフィズス菌のエサになるからです。
反対に砂糖は摂りすぎると悪玉菌を増やす要因になると言われています。
そのため、砂糖の代わりにオリゴ糖を摂るようにすることは、悪玉菌の増殖を抑え、ビフィズス菌を増やすのに効果的です。
また食物繊維も腸内細菌のエサになりますし、腸内に溜まった有害物質を吸着して体外に排出するという解毒作用や、腸の蠕動（ぜんどう）運動を促して便秘を解消する効果などがあります。
そのほか腸内環境を改善するのに役立つのはオリーブオイルです。
オリーブオイルに含まれている「オレイン酸」には、便の排出を促す働きがあるため、便秘の予防と改善に有効だとされています。
便秘は長引いてしまうと、腸内環境を悪化させて悪玉菌を増殖させる原因になってしまうため、オリーブオイルを摂ることで便秘を解消することは腸内細菌のバランスを整えて腸内フローラを改善するのに役立つのです。
若年性認知症を予防するためのヒケツは未来のために腸内フローラの改善を毎日続けること
ところで腸内細菌の集まりである「腸内フローラ（腸内細菌叢）」とは、腸内細菌の群生の様子をお花畑になぞらえることで出来た言葉ですが、若年性認知症予防のために腸内フローラを良好に保つためのヒケツとは、実際のお花畑に咲く花々を育てると同じだと思われます。
自分自身の腸に生息している腸内細菌は私たちの知らないところで、健康を維持するためのたくさんの働きをしてくれています。
そのため、お花畑を育てるつもりで、腸内細菌にエサを送ったり、腸内環境を良くして腸内細菌のバランスを整えることが、腸内フローラを改善するために大切になってきます。
したがって、毎日お花に水や肥料を与えるのと同じように、途中で止めることなく腸内フローラの改善を日頃から続けていくことが、２０代、３０代、４０代から認知症を予防するためには非常に重要だと言えるのです。
そしてこの日々の積み重ねが、若年性認知症の症状を発症することなく、未来において健康で楽しい毎日を過ごすことにつながると考えられるのです。
