20代・30代・40代からの認知症予防対策

認知症を予防するための対策は20代・30代・40代からが大切です。

認知症を予防するための生活習慣とは?

これまで、20代・30代・40代から認知症を予防するためには、サラダ油を摂る習慣をやめ、代わりにオメガ3脂肪酸(特にDHA)を摂るようにしたり、腸内細菌の集まりである腸内フローラを改善したりすることが重要だと、述べてきました。

しかし、認知症の発症は食生活だけが原因ではなく、日頃の生活習慣に気をつけることも、若年性認知症の予防のためには大切になってくると思われます。

このことに関して伊古田俊夫氏は、『脳からみた認知症』のなかで以下のように述べています。

 認知症の発病や進行をできるだけ遅らせるためには悪化因子(アクセル)を取り除き、防御因子(ブレーキ)を増やすことである。実は、その具体的対策の大半は、生活習慣病の予防や一般的な健康管理と共通したものである。常識的に指摘されている「健康的な生活」を取り戻すことこそが認知症の予防であり、知的衰えの予防となるのである。「秘策」は存在しない。認知症の予防策は、私たちの常識と良識の中にこそ潜んでいるのである。(伊古田俊夫『脳からみた認知症』p169~170

また、伊古田俊夫氏は認知症を悪化させる原因として以下が挙げられるとしています。

一方、「認知症を防ぐ可能性のある事項」として、以下を挙げています。

  • ウォーキングなどのゆっくりとした運動を日常的に行う
  • 四〇~六〇代での生活習慣病の治療
  • 知的余暇活動、社会的活動、人との交流への積極的な参加
  • ポリフェノール不飽和脂肪酸の摂取(以下略)
  • 十分な睡眠、慢性的な過労の予防

このように20代・30代・40代から認知症を予防するためには、日頃の食生活に気をつけるだけではなく、適度な運動や十分な睡眠、人との交流などが必要になってくるのです。

また普段から知的好奇心をもち、読書に勤しむなど、積極的に頭を使うようにすることも、認知症予防のためには大切であるように思われます。