20代・30代・40代からの認知症予防対策

認知症を予防するための対策は20代・30代・40代からが大切です。

認知症を予防するためにはトランス脂肪酸を減らすことも重要

20代、30代、40代から認知症を予防するためにはトランス脂肪酸を減らすことも大切になってきます。

トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングに多く含まれているとされており、近年、このトランス脂肪酸の有害性が問題として取り上げられています。

そのトランス脂肪酸とは水素結合が足りない不飽和脂肪酸に対して、人工的に水素添加することで出来たいびつな飽和脂肪酸のことです。
このトランス脂肪酸がなぜ体に悪いのかといえば、その理由は人工的に水素添加することで出来上がっているため、プラスチックのように体内で分解されず、いつまでも体内に残ってしまうからです。

特に脂肪酸は細胞膜(リン脂質)の形成に深く関わっているため、プラスチックと同じであるトランス脂肪酸を体内に取り入れてしまうと、不完全な細胞膜が出来上がり、スムーズな新陳代謝が出来なくなるという弊害も生じてきます。

また、常温では溶けにくいという性質があるため、血液をドロドロにし、皮下脂肪や内臓周囲の脂肪になりやすいという特徴もあります。
その結果、からだの血管や臓器、脳など、様々な部分に悪影響を及ぼすことになります。

またトランス脂肪酸が体内に入ると、細胞膜は形成されますが、細胞内液への浸透性や細胞内の生化学構造が狂ってしまうことで、糖尿病やホルモン異常、肝臓障害といった様々な病気を発症するリスクが高まってしまいます。

さらに体内に残ったトランス脂肪酸大量の活性酸素を生み出すとされています。

活性酸素は増えすぎると細胞を攻撃して老化を促したり、遺伝子を傷つけたりします。その活性酸素の働きが健康な細胞がサビつかせ、糖尿病やガンといった病気の多くを引き起こすと言われています。

このトランス脂肪酸のからだへの悪影響は脳に対しても同じです。脳は約6割が脂質で出来ているため、不自然な脂質が紛れ込んでしまえば、その分、脳機能に異常が起こることは十分考えられます。

実際、イギリス・オックスフォード大学のピュリ医師らによって、トランス脂肪酸が脳の活動に必要な酵素を破壊して、注意欠陥障害(ADD)や注意欠陥多動性障害ADHD)を引き起こす要因になることが指摘されています。

身の回りの食品に潜んでいるトランス脂肪酸

この体に対して様々な悪影響をもたらすトランス脂肪酸は、先程も述べたように、マーガリンやショートニングなどに多く含まれています。

またサラダ油・植物油の精製過程においても生じてきます。

そのため、コンビニエンスストアやスーパーなどで売られている加工食品や冷凍食品、惣菜パン、お弁当などのほとんどにはトランス脂肪酸が含まれているといっても過言ではありません。

またファーストフードを食べたり、ファミレスなどで外食をしたりする時にも、トランス脂肪酸は体内に入ってきています。

なぜそのような状況なのかといえば、日本はトランス脂肪酸に関してはほとんど、使用料の制限や使用表示の義務付けなどの規制を行っていないからです。

したがって、毎日社会生活を送っている限り、トランス脂肪酸を全く摂らないようにするというのは不可能に近いと考えられます。

ですが、コンビニエンスストアやスーパーで買い物をする際に、商品のパッケージに記載されている原材料名に「マーガリン」や「ショートニング」「植物油脂」といった表示があるかどうか気にすることは出来ます。

 トランス脂肪酸を全く摂らないようにするのは難しいかもしれませんが、自分が健康のために意識をすることで、少しずつトランス脂肪酸が体内に入ってくる機会を減らすことは出来ます。

そしてそのことが20代、30代、40代から認知症を予防することにつながるのです。