20代・30代・40代からの認知症予防対策

認知症を予防するための対策は20代・30代・40代からが大切です。

便秘を解消して認知症を予防するのに効果的な方法とは?

認知症を患っている方は便秘気味だと言われています。その便秘は長引いてしまうと、腸内環境を悪化させてしまう原因になってしまいます。

腸内環境が悪化し、腸内細菌のバランスが崩れ、腸内細菌の集まりである「腸内フローラ」の状態が良好ではなくなってしまうと、体調不良が生じてきます。

また、「腸脳相関」という言葉が示す通り、腸の状態は脳の健康にも影響を与えているため、日頃から便秘を予防・解消することは、脳を健全な状態に保つことにもつながっていくと考えられます。

したがって、便秘を解消し、20代・30代・40代から認知症を予防するために大切なことは、腸内細菌のバランスを整えて、腸内フローラを改善することです。

便秘を解消して認知症を予防する腸内フローラ

 

便秘解消に大切なのは食物繊維

では、便秘を解消し、認知症を予防するために一番大切な栄養素は何でしょうか?

その答えは「食物繊維」です。

なぜなら、食物繊維のうち、水に溶けにくい不溶性食物繊維には、腸を刺激して腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にする働きがあるからです。

また、水分を吸収して膨らむと、便量が増加するため、便通が改善されやすくなるとされているからです。

それに加え、水に溶けやすい水溶性の食物繊維は、腸管内でゲル状になるため、便の移動をスムーズにしてくれます。

この食物繊維に関しては、医学博士の内藤裕二氏が『消化管は泣いています』のなかで以下のように述べています。

 

 便の不調がある場合には、いろいろ理由があります。便の八〇%は水分で、残りの二〇%ははがれた腸粘膜細胞、食べ物のカス、腸内フローラです。

「バナナ便」といわれるような健康な便のためにはいろいろな対策が必要です。重要なポイントは、大腸で「発酵」といわれる反応をうまく導き出すことであり、この発酵反応には、材料としての食物繊維と主役の有用菌の存在が必須なのです。

 食物繊維は、まず水と結合し、便の量を増加させます。便の量が増加することは、良い便を作るための第一歩であり、便秘の解消につながります。さらに、便 の量が増えることは有害物質の希釈作用もあります。有害物質の排出を促進することで、がんの予防効果、さらにナトリウムの排せつが促進されることで、がん の予防効果、さらにナトリウムの排せつが促進されることによって、血圧を下げる作用も期待できます。(内藤裕二『消化管は泣いています』p164

 

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便秘解消のカギをにぎる「短鎖脂肪酸

さらに食物繊維をエサにしている腸内細菌によって「発酵」が起こると、短鎖脂肪酸と呼ばれる脂肪酸が生成されますが、この「短鎖脂肪酸」が重要だと内藤裕二氏は述べています。

 

 もっとも重要なことは、食物繊維の発酵により生じた短鎖脂肪酸が大腸粘膜上皮の栄養源となることと、短鎖脂肪酸が生成されて腸内を酸性に保ち、有害菌の増殖を抑制することにあります。食物繊維の摂取は比較的短期間に腸内細菌を変化させるとされていて、血中の短鎖脂肪酸濃度も変化します。(内藤裕二『消化管は泣いています』p164

 

このように短鎖脂肪酸は腸内環境を整えるために有効であるため、日頃から食物繊維をたくさん腸に摂り入れるようににすることは、便秘を解消し、認知症を予防するのに効果的であると考えられるのです。

ちなみに近年、若い女性を中心に便秘に悩んでいる方が急増している背景には、日本人の食物繊維の摂取量が年々、減少してしまっていることがあると思われます。

また、時間に急かされてばかりの社会生活が浸透することにより、便意をもよおしたタイミングに我慢せざるを得ず、ゆっくりと排便する機会が少なくなってきたことも、便秘が急増している原因だと考えられます。

オリーブオイルのオレイン酸は排便を促す

食物繊維に加えて、便秘解消のために役立つと思われるのは「オリーブオイル」です。オリーブオイルに関しては、医学博士の松生恒夫氏が多くの著作のなかで一押ししています。

では、なぜオリーブオイルが便秘の解消に役立つのかといえば、松生氏によれば、オリーブオイルに豊富に含まれている「オレイン酸」が「消化管作動性物質」として排便を促すからだと言います。

 

 まずオリーブオイルの主成分はオレイン酸です。このオレイン酸は、一時的に多く摂った場合は小腸で吸収されにくい成分なので、腸壁をゆっくりと刺 激することができます。また大腸を刺激し、さらに老廃物と混じって腸管内の便をなめらかにして、排便をスムーズに促す役割があります。

 またオリーブオイルを他のオイルと比べた場合ですが、他のオイルは主に小腸で吸収されることが多いので、大腸まで到達するオリーブオイルは、まさに腸内環境を整えるのにうってつけなのです。( 松生恒夫 『腸寿 長寿な腸になる77の習慣』 p138

 

このようにオリーブオイルには「腸管内の便をなめらかにして、排便をスムーズに促す役割」があるそうなのです。

そのため、オリーブオイルを便秘の解消のために試してみることはオススメです。

また近年の研究では、オリーブオイルに含まれる「オレオカンタール」という天然化合物が、アルツハイマー病で神経破壊の主要因となっている神経原線維変化とベータアミロイド斑の形成を妨げると言われているため、便秘の解消以外にもオリーブオイルは認知症予防に役立つとされています。

しかし、以前の記事でも書きましたが、オリーブオイルの品質はピンからキリまであるため、もし便秘の予防や解消のためにオリーブオイルを食事に採り入れる場合は、なるべく品質の良い「エクストラバージン・オリーブオイル」を選ぶようにすることが大切です。

オリゴ糖植物性乳酸菌ラブレも便秘予防にオススメ

また松生恒夫氏は自身の患者さんに対して、オリゴ糖植物性乳酸菌ラブレが、便秘の解消に効果を発揮していると述べています。(参考『腸に悪い14の習慣)。

オリゴ糖ビフィズス菌のエサになり、ビフィズス菌の増殖を促すという整腸作用があることがよく知られています。

また白砂糖やブドウ糖の摂りすぎは脳に悪影響を与えると言われているため、砂糖の代わりにオリゴ糖を摂るようにすることは、腸内フローラを改善して便秘を解消する以外にも、認知症予防に役立ちます。

さらに植物性乳酸菌ラブレも、「胃液や腸液で死滅することなく、多く生き残って大腸まで届く力が強い」とされているため、強い整腸作用があると言われています。

(ちなみに当ブログが認知症予防のための腸内フローラ改善におすすめしている乳酸菌サプリメント乳酸菌革命」には、便秘予防に効果的な植物性乳酸菌ラブレ食物繊維が配合されています)。

冒頭でも述べましたが、便秘は長引いてしまうと、腸内環境を悪化させる根本原因となってしまいます。

また便秘の解消のため、便秘薬や下剤に依存しすぎると、大腸が自発的に働く元気を奪ってしまうとされています。

そのため、日頃から便秘の症状に悩まされている方は、普段から食物繊維を多く摂ることを食生活の中心にして、腸内細菌の集まりである腸内フローラを改善していくことが、認知症予防のために大切です。

 

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