20代・30代・40代からの認知症予防対策

認知症を予防するための対策は20代・30代・40代からが大切です。

糖質制限で認知症予防対策は30代・40代・50代からが大切

当ブログでは20代・30代・40代から認知症を予防するためにはどうすれば良いか、その方法について考えていますが、この記事では糖質制限認知症予防対策は、30代・40代・50代からが大切であるということについて述べていきたいと思います。

前回の記事では「糖質制限がアルツハイマー型認知症の予防対策に必要な理由」について、『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』(森下竜一・桐山秀樹 著)を取り上げながら述べてみました。

そして、20代・30代・40代からアルツハイマー認知症を予防するためには、まず自分の出来る範囲で、白砂糖や果糖ブドウ液糖、人工甘味料や終末糖化産物「AGE」(AGEs)などを日頃の食生活から減らしてくことが重要だと書きました。

今回の記事では、再び『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』を取り上げながら、認知症予防対策のための糖質制限は30代・40代・50代からが大切な理由について、年代別に考えてみたいと思います。

まず30代についてですが、『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』の中では30代からの糖質制限について以下のように述べられています。

 

 一般的に30代は消費されるエネルギーの約7割を占める基礎代謝力が高いが、現代の苛酷な競争社会や厳しい労働環境、そしてファストフード店の頻繁な利用や深夜の食事などで食生活のリズムが乱れて、肥満やメタボリック・シンドローム、さらには糖尿病を引き起こす人が増えてきた。

 その原因のひとつが、糖質の摂り過ぎだ。

 だが、30代の若い頃は動き回る機会も多く、糖尿病患者でもない限り、あまり極端な糖質制限を行う必要はない。

 すなわち、白く精製した白米、パン、麺類、砂糖などを避け、できるだけ玄米や五穀米などの茶色い全粒穀物を摂るようにする。また、血糖値の上がりにくいGI値の低いものを意識して摂るようにしよう。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p178~179

 

このように、30代のうちから、軽い糖質制限を意識した食生活を行うことは、40代・50代にかけて、血糖値のコントロールが難しくなるのを防ぐことになり、そのことが、アルツハイマー認知症の予防にもつながっていくと考えられるのです。

40代での糖質制限について

では40代での糖質制限で気をつけることは何でしょうか?

アルツハイマーは脳の糖尿病だった』の中では40代からの糖質制限について以下のように述べられています。

 

 40代に入って大きな差が表れ始めるのは、基礎代謝が落ちて太りやすくなり、活性酸素によって身体の老化現象が進み始めているからである。

 したがって40代に入って太り始めたら、糖質制限の内容を30代よりも少し強化したい。そして野菜などを先に食べる「食べる順ダイエット」や、しっかりと噛んでから呑み込むように意識し、ゆっくりと食べることも心がけたい。

 できれば、家族と談笑しながら、楽しんで食事をすることが若い頃よりもさらに重要になる。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p180~181

 

また、特に40代で気をつけることは、「40代になったら、何を食べるかだけでなく、誰とどう食べるかが重要になってくる」ため、楽しんで食事をするよう心がけることだと言います。さらに、そのほうが太りにくいのだそうです。

50代の糖質制限認知症予防のために特に重要

最後に50代での糖質制限についてですが、30代、40代で糖質制限をおろそかにしてしまったり、30代・40代と同じような食生活を送ってしまったりすると、高血糖に悩まされると言います。

 

 50代に入ると、多くの人は生殖のための身体から、その目的を終えた後の長生きする身体へと切り替わる。

 したがって、30代、40代の頃のように糖質を主食とする食生活を送っていると、グリコーゲンをエネルギーとするシステムが過剰に働き過ぎて、大量の活性酸素を発生させてしまう。

 そこで、砂糖などの甘味料を多量に含む間食やジュースなどは極力避けるようにし、糖質を大量に摂ると起こる血糖値の急上昇とインスリン・ホルモンの大量の追加分泌を起こさないように注意したい。

 こうした「高血糖の呪い」に気づかずに高血糖の生活を長期間続けてきた人は、それだけAGEが多く蓄積し、動脈硬化を発生しやすくなっている。それが50代半ば頃である。

 そんな場合は、とりあえず厳しい糖質制限を実践して血糖値を下げ、肥満からも脱出しておくことが大切だ。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p182~183

 

このように、「「高血糖の呪い」に気づかずに高血糖の生活を長期間続けてきた」場合、動脈硬化を発生しやすくなっているため、そのような場合は、「厳しい糖質制限」も必要になってくると言います。

また60代になったら、「50代から続けている糖質制限と抗酸化ストレスに対応した食生活に完全にシフトし、大豆タンパク質や良質な肉、魚類を、食物繊維の豊富なタップリの野菜類とともに食べるようにするとよい」と述べられています。

さらに「60代では量より質を考え、ドカ食いは避け、良質な肉を週に1~2回、取るとよい。糖質制限をして肥満を防ぎ、大豆タンパク質や良質な肉で食生活を楽しみ、痩せ過ぎを避ける」ことも大切だと言います。

糖質制限は50代・60代からでも遅くはない

以上、30代・40代・50代からの糖質制限について、『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』を引用しながら述べてきましたが、血糖値を乱高下させる砂糖や人工甘味料などを避ける糖質制限は、20代から始めるに越したことはありませんし、砂糖や人工甘味料の危険性に気づいたら、50代・60代からでも、糖質制限を始めることは決して遅くはないように思います。

したがって、ぜひアルツハイマー認知症の予防対策のために、白砂糖や果糖ブドウ糖液糖などの人工甘味料を避ける糖質制限を行ってみることをお勧めします。

 

アルツハイマーは脳の糖尿病だった